木育ホールの屋根を支える大梁は、150×800～1000のスギ集成材による放射状レシプロカル構造とし、支えあうことで内法巾13間の大空間を形成している。木育がテーマの施設であるため、このほか二重筒状耐力壁面、有機的な多角形屋根など、親子に木の持つ建築の楽しさを伝えるために様々な構造表現を採用している。

エネルギー消費性能について基準一次消費量2205.9GJ/年に対し、設計一次消費量を844.6GJ/年（BEI＝0.39）に抑えた設計とした。全体木材利用量の93％は石川県産材・敷地産材が占めているほか、構造用集成材のラミナ、内外部仕上材の製材・乾燥、集成材の製造・加工も地元で行い地産地消を実現し、輸送時の炭素排出低減を行っている。